癌


癌は体内で自家栽培したもの

身体の中では、心が親分で頭脳が子分、肉体はそのまた子分になっています。
心の指示で頭脳が考えて、肉体はその頭脳の指示で行動する。
植物、そして動物をも凌ぐ大きな心を人間に持たせたのは、宇宙の意志です。
感性が強い者は、それを感じているでしょう。

宇宙の意志を尊重するには、自分も含め宇宙の作品に感動することから始まります。
人、生き物、山、海、川、空、空気、水…すべてに感動し、共感する。
森の中を歩いて、森林浴を心から楽しむだけでも、感動できました。
風の心地良さに幸せを感じられた、生きていることを嬉しく感じられた。
人の心に触れ、なんと嬉しかったことか。
宇宙の意志を感じ幸せになれるのは、これほど身近にたくさんあるのです。

「君たちのために我慢した人生だったから、癌になったんだそうだ」
そう言われた家族は、驚きました。
えっ?そんな・・・家族は戸惑うばかりです。

この世に神様にいて欲しいと誰もが願う。
でも、残念ながら神様はいません。
「神様、どうぞいらして下さい、見守って下さい、助けてください」 いないことを知っていて、
その存在を求める心の中にある「なし」の空間。
そこに、神様ではないけれど宇宙が潜んでいます。
宇宙と呼ぶのは、地上にある共通の決まり、停止はないこと、真理、システム。
システムは、身体の神経、骨の中に潜み、個人の生き方を審査しています。
宇宙という存在を擬人化して、己の背骨にいると想定してみましょう。

もし、個人が心より頭脳を重要視して、生活しようとする者であれば…。
「情けない馬鹿者奴が」と、宇宙はその認識の間違えに罰を下します。
心をないがしろにし、頭脳が唱える観念に従ったことへの罰、哲学のない浅知恵者へ下される罰は、
健康を取り去り、遂には生命力をも取上げる。
文明の発達で、医学が進歩し、全てが便利に快適になりました。
そして寿命も延びました。 ここまで、ひとまずは人の欲望と頭脳との勝利です。
しかし、頭脳と欲望が、心の言葉をいつまでも無視し続けていたら…。
生命力に「待った」がかかりました。
関節痛、高血圧、癌etc…心なしの罰で、人間は健康と生命を失うのです。
まだまだ生きたい欲でいっぱいの者が、生命を取上げられる。
せっかく与えた心を棄てた者への罰です。
宇宙は、身体に罰を下したら、肉体からそっと出て行きます。
心が萎んで、宇宙は潜みようがなくなったのですから、仕方がありません。
でも、これでは悲しすぎます。
独りぼっち、本当に独りぼっちの人間になっていまいます。

宇宙の意志に従い、心を大切にし、感じ、哲学を持って生きる。
心の声に従えば、他の役に立ちたい思いが湧き上がり、幸せになれる。
こんな当たり前で簡単なことが、宇宙の意志を大切にする生き方なのです。

まあまあ、難しい建前の話はそっちにおいて、本音の話を始めましょうや。
正義正義なんて考えていたら、人生楽しくなくなってしまいますよね。
多少は、眼をつぶって貰って・・・ねえ、難しい話はなしなし、へっへ。

癌を住みつかせた頃、心は生きる張り合いをなくしていた

癌を住みつかせた頃、心は生きていることに張り合いをなくしていたはずです。
心が幸せを感じなくなるに従って、不思議な事には、人は死の恐怖に慄き、生にしがみつきます。
心が目標を失ってから、生き続けたい欲望の本能がやおら頭を擡げる。
「死にたくないのです、お医者さま可哀想な私を助けて下さい、お願いします」
人間が、心の尊厳を失っては、正確にいえば人間ではありません。
心の声を聞いて、自分なりの哲学を持ち、楽しんで、感謝して、幸せに震えていれば、
宇宙は思うだけの長さの人生をを生かしてくれるのです。

哲学を持たない人生、位の低い人生でも良いと開き直ったって、それが本心ではないでしょう。
心が活躍してこそ、個人の品性は成り立ちます。
人としての品格を守る生き方。
宇宙の言葉に耳を傾け、心をよく活動させ、愛し、祈る生き方をしましょう。
自然な姿で長く生かしていただきましょう。
宇宙は、美しい自然に身を潜めて、じっと人の心の語りかけを待っています。

ある時、自然の美しさに感動できたら、息を吐きながら両手を思い切り左右に伸ばして、
素直な心を全部そのまま解放して御覧なさい。
左右に伸ばされた腕の先が、宇宙に向かって開いています。
もっと、もっと腕を伸ばして、もっと、もっと、もっとです。
ほら、背骨の中から、眠りこけていた心が、ぴょこり出てきましたね。
素直な心が、肋骨の真中から前にいる宇宙へ向かって飛び出しました。
気がつきましたか。
背筋がぴんと延びて、背が高くなった感じがしますでしょう。
心が活動を始めた証拠です。
これを毎日5分間、3回続ければ、より多くの物が見えるようになります。
多くの物が見えると、考え方は自分を離れ、対する物へ向います。
心は、相手に向かって飛び出し、相手に飛び込んで行きました。
いろいろな者、物の価値が理解できるようになりました。
もうひとりぼっちの淋しさから開放されているでしょう。
死への怯えは影を潜め、自然に全てを委ねた心はリラックスしています。
勿論、癌が体内に侵入する隙間はなくなりました。
生きていて、なによりも大切なものは、愛する心と宇宙への尊敬の心です。
正しく生きる者へ、宇宙が下さるご褒美、それは安心と幸せ。
生きていられる安心か、死への怯え、恐怖か。
怯える心は、癌を抱える道の上にいながら怯えているのです。
早く恐ろしい蛇(情)を離して、代わりに愛の心を取り戻しなさい。
心から腕をたくさん伸ばす、もっと遠くへ、もっと、もっとですよ。

copyright (C) 2011 All rights reserved Mizuho Mi Suguri